ShopifyとGoogle Merchant Centerで配送・返品エラーが出るときに見る設定

ShopifyとGoogle Merchant Centerで配送・返品エラーが出るときに見る設定 のアイキャッチ

配送・返品エラーは、商品CSVの1列だけを直せば解決するとは限りません。対象国、配送エリア、送料、配送日数、返品ポリシー、Shopify Marketsの設定、Merchant Center側の配送/返品設定を分けて確認する必要があります。まず「商品データに起因する問題」と「アカウント設定・ポリシー設定に起因する問題」を切り分けます。この切り分けをしないで商品CSVだけを何度も修正しても、エラーは消えません。

配送・返品エラーは商品データと設定を分ける

Merchant Centerで shipping error や returns policy error が出たとき、最初に確認するのは「エラーが商品単位で出ているのか、アカウント全体の設定に関するものなのか」です。

商品単位のエラーかアカウント設定のエラーか

Merchant Centerの [品質] > [商品データに関する問題] を開き、エラーの詳細を確認します。特定のSKUやhandleに絞られたエラーなのか、全商品に出ているエラーなのかで、見るべき場所が変わります。

  • 特定商品だけに出ている場合:その商品の重量、販売チャネル設定、在庫ステータス、配送除外設定を確認
  • 全商品に出ている場合:Merchant Centerの配送設定、返品設定、Shopify Marketsの対象国設定を確認
  • 特定の国だけに出ている場合:その国の配送プロファイルとMerchant Centerの配送先国設定を確認

切り分けのチェックリスト

  • ☐ Merchant Centerのエラー詳細画面で「影響を受ける商品」の数を確認
  • ☐ エラーが全商品か特定商品かを判別
  • ☐ 特定商品の場合、その商品のSKU・handleを控える
  • ☐ エラーが特定国向けか国内向けかを確認

shipping error で見る項目

shipping error は複数の原因で出ます。「送料が設定されていない」「配送先国が一致しない」「配送日数が不明」「商品重量が不足している」など、エラーのサブタイプを確認する必要があります。

配送国と対象国のズレ

Merchant Centerでは、商品が配送可能な国と送料を設定する必要があります。Shopify側の Markets で有効にしている国と、Merchant Centerの Shipping settings で設定している配送先国が一致しているかを確認します。

確認手順:

  1. Shopify管理画面の [設定] > [Markets] を開き、有効な市場(国)を確認
  2. Merchant Centerの [歯車アイコン] > [配送と返品] を開き、配送先国を確認
  3. 両方に共通する国が設定されているかを確認
  4. Shopify側で有効な国がMerchant Center側にない場合、Merchant Centerに追加するか、Shopify側で無効にするかを判断

送料の設定ズレ

送料は、Shopifyの 配送プロファイル と Merchant Centerの Shipping rates の両方で設定します。これらが大きく矛盾しているとエラーになります。

確認ポイント:

  • Shopify管理画面の [設定] > [配送と配達] で配送プロファイルを確認
  • 「一般料金」だけでなく「カスタム配送プロファイル」に属する商品がないか
  • Merchant Center側の送料設定(最小注文金額・最大注文金額・送料無料条件)
  • Shopify側の送料無料条件とMerchant側の送料無料条件のズレ

配送日数の不一致

Merchant Centerの Delivery time には、配送にかかる日数を設定します。Shopify側では 処理時間(発送までの日数)と配送業者の配送日数で管理されます。

確認ポイント:

  • Shopify管理画面の [設定] > [配送と配達] > 処理時間
  • 各配送サービスの配送日数表示
  • Merchant Centerの Delivery time 設定が、実際の配送日数の範囲をカバーしているか

商品重量の未設定

一部の商品で重量が未設定の場合、配送料の計算ができず shipping error になることがあります。これは商品単位のエラーです。

確認手順:

  1. Shopify管理画面で対象商品を開き、variantの「重量」フィールドを確認
  2. 重量が0または空欄の場合は適切な重量を入力
  3. 商品CSVの Variant Grams 列でも一括確認可能

returns policy error で見る項目

returns policy error は「返品ポリシーが設定されていない」「返品ポリシーがランディングページに表示されていない」「返品条件が不十分」といった理由で出ます。

返品ポリシーの有無と表示

Merchant Centerでは、返品ポリシーをアカウントレベルまたは商品レベルで設定します。また、商品ページ(ランディングページ)に返品条件が明記されている必要があります。

確認手順:

  1. Shopify管理画面の [設定] > [ポリシー] を開き、「返金ポリシー」が入力されているか確認
  2. 商品ページのフッターやポリシーページに返品条件が表示されているかブラウザで確認
  3. Merchant Centerの [歯車アイコン] > [配送と返品] > [返品ポリシー] を開き、返品条件が設定されているか確認

返品期間と返品方法

返品期間は国によって法的要件が異なります。日本国内向けであれば、返品可能期間と返品方法(着払い/元払い、送料負担)を明記します。海外向けの場合は、その国の法的要件に適合しているかを確認する必要があります。

確認ポイント:

  • 返品可能期間(到着後何日以内か)
  • 返品送料の負担(店舗負担か顧客負担か)
  • 返品先住所の記載
  • 返品不可商品の条件(セール品、食品など)

対象国ごとの返品条件

複数の国に向けて販売している場合、国ごとに返品条件が異なることがあります。Merchant Centerでは、対象国ごとに返品ポリシーを設定できます。

確認ポイント:

  • 各対象国の返品ポリシーがMerchant Centerに設定されているか
  • Shopify Marketsで有効な国すべてに返品条件がカバーされているか
  • 配送先国に対する返品送料の取り扱い

Shopify Markets と対象国を確認する

配送・返品エラーの原因として、Shopify Markets の設定とMerchant Centerの対象国設定のズレが意外と多いです。

Markets設定の確認手順

  1. Shopify管理画面の [設定] > [Markets] を開く
  2. 「対応国・地域」のタブで、有効になっている国を確認
  3. 各市場の通貨設定、配送設定、税設定を確認
  4. 商品ごとの販売チャネル設定で、該当市場が有効かを確認

Markets と Merchant Center の対象国を合わせる

Shopify Marketsで「アメリカ」を有効にしていても、Merchant Centerの配送設定でアメリカ向けの送料が設定されていなければ、shipping error が出ます。逆に、Merchant Center側だけに国を追加していて、Shopify側でその国への販売が有効でない場合も問題になります。

確認項目 Shopify側 Merchant Center側 ズレの例
対象国 Markets有効国 Shipping settings配送先国 Marketsに追加したがMC側が未設定
送料 配送プロファイル Shipping rates 片方だけ送料無料条件あり
通貨 Markets通貨設定 フィードの通貨コード JPY設定のままUSD圏へ配送
配送日数 処理時間+配送日数 Delivery time 片方だけ短い日数を表示
返品 ポリシーページ Returns policy ポリシーはあるがMC未設定

修正タスクを商品・設定・文章に分ける

配送・返品エラーの修正は、「商品データの修正」「アカウント設定の修正」「ポリシー文章の修正」の3つに分けて進めると、作業が整理しやすくなります。

商品データの修正

  • 重量未設定商品の修正:商品CSVの Variant Grams 列に適切な重量を入力
  • 配送除外商品の確認:特定商品が配送プロファイルから除外されていないか確認
  • 販売チャネル設定の確認:Google & YouTubeチャネルが該当variantで有効か確認
  • 在庫ステータスの確認:在庫切れ商品が配送対象に含まれていないか確認

アカウント設定の修正

  • Merchant Centerの配送設定:配送先国、送料、配送日数を追加・修正
  • Merchant Centerの返品設定:返品ポリシーを対象国ごとに追加
  • Shopifyの配送プロファイル:新しい配送エリアや送料条件を追加
  • Marketsの設定:対象国の追加・削除、通貨設定の見直し

ポリシー文章の修正

  • 返金ポリシーページの更新:返品期間、返品方法、送料負担を明記
  • 配送ポリシーページの更新:配送エリア、配送日数、送料条件を明記
  • 特定商取引法に基づく表記:返品特約に関する記載を追加
  • ポリシーページのURL確認:Merchant Centerが参照するページに正しく表示されているか

修正タスク一覧

タスク 作業種別 担当目安 自動化可否
商品重量の一括入力 商品データ 商品担当 CSV一括更新で対応可
配送除外商品の確認 商品データ 商品担当 商品一覧から抽出可
Merchant Center配送設定 アカウント設定 EC運営 手動設定
Merchant Center返品設定 アカウント設定 EC運営 手動設定
Shopify配送プロファイル調整 アカウント設定 EC運営 手動設定
返金ポリシーの文章作成 文章 経営/EC運営 自動化不可
配送ポリシーの文章作成 文章 経営/EC運営 自動化不可
特定商取引法表記の更新 文章 経営/法務確認 自動化不可

自動化できる確認作業

  • 商品重量の一覧化:商品CSVの Variant Grams 列を確認し、空欄または0の商品を抽出
  • 配送対象外商品の確認:販売チャネル設定や在庫ステータスから、配送対象外になっている商品を一覧化
  • 対象国別の配送可否チェック表の作成:Shopify Markets有効国とMerchant Center配送先国を突き合わせ、未設定の国を抽出
  • ポリシーページURLの空欄・到達確認:Merchant Centerに登録されているポリシーURLにアクセスできるか、内容が空でないかを確認
  • 商品CSVと配送プロファイルの紐付け確認:カスタム配送プロファイルに属する商品と、一般送料プロファイルの商品を分けて一覧化

人間判断が必要な確認作業

  • 配送条件の事業判断:送料無料の閾値、配送エリアの限定、離島の扱いなどは事業判断です。
  • 返品条件の事業判断:返品可否、返品期間、送料負担は店舗の方針に関わります。自動で決められるものではありません。
  • 対象国で販売するかどうか:新しい国への販売を始めるかどうかは、言語対応、配送コスト、法規制を総合的に判断する必要があります。
  • 送料を商品価格に含めるか別建てにするか:価格戦略に関わるため、EC運営者の判断が必要です。
  • ポリシー文章の内容:返品ポリシーや配送ポリシーの文章は、事業方針と法的要件を反映する必要があります。
  • 特定商取引法や海外の消費者保護法への適合:法務の専門家に確認が必要な場合があります。

断定してはいけない注意点

  • Google Merchant Center の配送・返品設定の要件は変更される可能性があります。最新の公式ヘルプで shipping 属性と returns 属性の仕様を確認してください。
  • Shopify の配送設定と Markets 機能はアップデートされることがあります。設定画面の項目名や配置が変わる可能性があります。
  • 返品ポリシーの内容が特定商取引法や各国の消費者保護法に適合しているかは、法務の専門家にご確認ください。
  • 配送日数は配送業者の実際の配送状況により変動するため、Merchant Centerの設定値と実際の配送日数が常に一致するとは限りません。

shipping error や returns policy error が出て、商品データを見るべきか設定画面を見るべきか分からない場合はご相談ください。対象国、配送方法、返品ポリシーの有無をお伺いすれば、どの設定画面から確認すべきかご案内します。初回相談では、管理画面のスクリーンショットの送付は不要です。

参考にした公式情報

この記事の内容で困っている方へ

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