画像内テキストの翻訳漏れをチェックするときの注意点

商品画像やバナーの中に日本語が残っていると、越境ECでは購入者の信頼を損なう原因になります。特にキャンペーン画像やサイズガイドなど、テキスト量が多い画像は漏れが発生しやすいため、体系的なチェックが欠かせません。この記事では、画像内テキストの翻訳漏れを確認する方法と、自動・手動それぞれで気をつけるポイントを整理します。

画像内にテキストが含まれる代表的なパターン

越境ECで商品を出品する際、以下のような画像にテキストが埋め込まれているケースが多くあります。

  • 商品画像 — 商品そのものに印字されたラベルやパッケージ文字
  • バナー — セールや新商品の告知用バナー画像
  • キャンペーン画像 — 期間限定の割引やポイント付与の告知
  • ロゴ入り画像 — ブランドロゴやコラボロゴが含まれる画像
  • 説明図 — 商品の使い方や構造を示す図解
  • サイズガイド — 着丈や身幅などの数値を記載した画像

これらはCSVのフィールドとして翻訳するだけでは対応できず、画像そのものの差し替えが必要になるため、漏れが目立ちやすい箇所です。

確認対象ごとのチェック方法一覧

確認対象 チェック方法 自動化可否 注意点
商品画像内のテキスト OCRでテキスト抽出 → 言語判定 可能 パッケージの意図的な日本語は除外が必要
バナー画像 画像一覧を並べて目視確認 一部可能 デザイン性の高いフォントはOCR精度が下がる
キャンペーン画像 テキストレイヤーの有無を確認 困難 期間や条件の数字まで翻訳されているかも確認
説明図 元画像と翻訳版を並べる 一部可能 矢印や吹き出し内のテキストに注意
サイズガイド 数値と単位を照合 可能 cm/inchの変換ミスに注意
Alt テキスト CSVフィールドの空欄チェック 可能 Alt翻訳≠画像内テキストの翻訳である点に注意

翻訳漏れチェックの基本ワークフロー

画像内テキストの翻訳漏れを体系的に確認するには、次の流れで進めるのが効率的です。

  1. 商品ごとに全画像をリストアップ — メイン画像、サブ画像、バナーなど漏れなく洗い出します
  2. 各画像にテキストが含まれているか判定 — OCRを使って自動抽出するか、目視で確認します
  3. 元画像と翻訳版を比較 — 抽出したテキストと翻訳後のテキストを突き合わせます
  4. 未翻訳のテキストにフラグを立てる — 漏れがある画像をリスト化し、優先度を付けます

自動で確認できる部分

以下の項目は、ツールやスクリプトを活用することで自動チェックが可能です。

OCRによるテキスト抽出と言語判定

画像に対してOCRを実行し、抽出されたテキストの言語を自動判定します。日本語が検出された画像をリストアップすることで、翻訳漏れの候補を効率的に絞り込めます。

# 例: 画像からテキストを抽出して言語を判定する流れ
画像ファイル → OCRエンジンでテキスト抽出
→ 抽出テキストの言語判定
→ 日本語が含まれる場合は「要確認」フラグ

Altテキストの有無と翻訳状態

Google Merchant Centerのimage_link(商品画像URL)やadditional_image_link(追加画像URL)は、商品画像のURLを指定する属性です。画像自体に埋め込まれたテキストの翻訳状況は、これらのURL属性だけでは確認できないため、実際の画像を開いて目視またはOCRでチェックする必要があります。一方、Shopifyの商品CSVにあるImage Alt Text列など、自社サイト側で管理するAltテキストは別途確認できます。Altテキストが翻訳済みでも、画像内テキストが未翻訳のまま残ることがあるため、両者は分けて確認します。

ただし、Altテキストが翻訳されていても、画像内に埋め込まれたテキストが未翻訳であるケースがあるため、Altテキストの確認だけでは不十分です。

画像ファイル名の規則チェック

翻訳済み画像が別ファイル名で管理されている場合、ファイル名の命名規則(_en-translatedなどのサフィックス)をチェックすることで、未翻訳画像を自動的に抽出できます。

人間が判断すべき部分

自動チェックではカバーしきれない領域があります。以下は人間の目で判断する必要がある項目です。

テキストの意図的な残存

商品パッケージのブランド名や、日本酒の銘柄のように意図的に日本語を残すべきケースがあります。OCRが「日本語あり」と判定しても、それが翻訳漏れとは限りません。商品の性質やターゲット市場を考慮して判断が必要です。

文化的な適切性

翻訳されたテキストが文化的に適切かどうかは自動判定が困難です。表現のニュアンス、色の持つ意味合い、数字の表記方法などは、対象市場の文化理解に基づく判断が求められます。

デザイン品質の確認

テキストを翻訳して画像に再配置した場合、レイアウト崩れやフォントの不統一が発生することがあります。文字サイズの可読性、余白のバランス、全体の視認性は目視での確認が不可欠です。

フォントの一貫性

同一画像内で複数のフォントが混在していないか、または商品画像間でフォントが統一されているかの確認も手動でのチェックが必要です。特に中国語や韓国語など文字数が多い言語では、フォント選びが可読性に大きく影響します。

画像サイズ別の可読性チェック

翻訳されたテキストが実際の表示環境で読めるかどうかも重要な確認ポイントです。

  • サムネイル表示 — 一覧ページで小さく表示された際、テキストが潰れていないか
  • 拡大表示 — 商品詳細ページで拡大された際、文字がぼやけていないか
  • モバイル表示 — スマートフォン画面でテキストが判読可能か

特にモバイルでの表示は、ターゲット市場のスマホ利用率が高い場合に重要なチェック項目になります。

翻訳漏れチェック用リスト(チェックリスト)

以下のリストを商品ごとに確認することで、漏れを防ぎやすくなります。

  • □ メイン商品画像にテキストが含まれていないか確認済み
  • □ 全サブ画像(追加画像)にテキストが含まれていないか確認済み
  • □ バナー画像のテキストが翻訳先言語に対応している
  • □ キャンペーン画像の期間・条件表記が翻訳先言語になっている
  • □ サイズガイドの単位換算(cm↔inch等)が正しい
  • □ 説明図の注釈テキストが翻訳されている
  • □ Altテキストが翻訳先言語で設定されている
  • □ 翻訳後の画像でフォントが統一されている
  • □ モバイル・サムネイル表示でテキストが読める
  • □ 意図的に残す日本語(ブランド名等)をリスト化・合意済み

Altテキストと画像内テキストの違いに注意

よくある混同として、「Altテキストを翻訳したから画像内のテキストも対応済み」と思い込むケースがあります。

項目 Altテキスト 画像内テキスト
変更場所 CSVフィールド(ShopifyのImage Alt Text列など) 画像ファイル自体の再作成
翻訳手段 CSVの該当列を翻訳 デザインツールで画像を編集
自動化難易度 低い(テキスト置換) 高い(画像再生成が必要)
ユーザーへの影響 スクリーンリーダー・SEO向け 画面に表示される情報として直接的

Altテキストの翻訳は画面に直接表示されるわけではないため、購入者が目にする情報としては画像内テキストの翻訳がより重要です。

相談時に用意するとよい情報

画像内テキストの翻訳漏れについて相談する際は、以下の情報をあらかじめ整理しておくと話がスムーズに進みます。

  • 対象となる商品点数と、商品ごとの画像枚数
  • 画像内にテキストが含まれている種類(バナー、説明図、サイズガイドなど)
  • 現在の翻訳先言語と、追加を予定している言語
  • 画像の作成・管理方法(デザインツールの種類やテンプレートの有無)
  • 意図的に日本語を残している画像のリスト(ブランドロゴなど)
  • 過去に翻訳漏れで指摘を受けた経験の有無

初回相談では機密CSVやスクリーンショットの送付は不要です。まずは概要をお聞かせください。

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